作家プロフィール

井上光晴

(いのうえ みつはる)1926~1992年、享年66。福岡県出身。小説家。

高等小学校中退後、電波兵器技術養成所に通い、入営直前に長崎・崎戸で敗戦を迎える。
1946年、日本共産党に入党し、九州評論者の創立に参加。詩集や評論を書きはじめ、大西巨人や谷川雁らと出会う。1950年、党の細胞活動の内情を描いた「書かれざる一章」を「新日本文学」に発表。1953年、日本共産党離党。1956年に上京後、本格的な作家活動に入り、1958年、戦争中の青年の姿を描いた「ガダルカナル戦詩集」で作家としての地位を確立。それ以来、被爆者や被差別部落の問題をとりあげた「虚構のクレーン」や、太平洋戦争中の学徒兵を描いた「死者の時」など、種々な社会的問題を主題として戦後社会を根源的に問い続ける。
主な作品に、様々な差別を描いた「地の群れ」、朝鮮戦争をテーマにした「他国の死」、スターリン時代のソビエトがテーマの「黒い森林」、原爆投下直前の市民の生活を描いた「明日」など多数。

P+D BOOKSの作品

戦争が生み出したさまざまな矛盾に切り込む

虚構のクレーン

井上光晴

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