赤江 瀑
(あかえ ばく)1933年(昭和8年)4月22日 - 2012(平成24年)年6月8日、享年79。山口県生まれ。本名:長谷川 敬。
主に芸能や工芸の世界を舞台にした、耽美的、伝奇的な作風で、熱烈な支持者を持つ。『オイディプスの刃』で第1回角川小説賞を受賞、『海峡』『八雲が殺した』で第12回泉鏡花文学賞を受賞している。
デビュー作の『ニジンスキーの手』のバレエや、歌舞伎、能などの古典芸能の世界、『オイディプスの刃』の刀剣や『雪花葬刺し』の刺青師などの伝統工芸の世界、あるいは養蜂や捕鯨などの世界を舞台にした、芸道と生の間の葛藤や破滅を、官能的な筆致で描くことが多い。新作歌舞伎「大内御所花闇菱五幕十二場」(『金環食の影飾り』)もある。
ペンネームの「赤江は赤潮」「瀑はアラシ」で、「一種の危機感」「自分にない荒々しさ」を意図するという。