北 杜夫
(きた もりお)本名:斎藤 宗吉(さいとう そうきち)1927年(昭和2年)5月1日 - 2011年(平成23年)10月24日、享年84。東京都出身。
東北大学医学部卒業後は東京に戻り、精神科医として勤める傍ら、同人雑誌『文藝首都』に参加し、1954年に連載した『幽霊』を自主出版する。1958年 11月から翌年4月にかけて、水産庁の漁業調査船照洋丸に船医として乗船し、インド洋から欧州にかけて航海した。この体験に基づく旅行記的エッセイ『どくとるマンボウ航海記』が同年に刊行されると、従来の日本文学にない陽性でナンセンスなユーモアにより評判となり、ベストセラーとなる。1960年に『夜と霧の隅で』で第43回芥川賞を受賞。以降、小説、エッセイとも、特に若い読者から熱狂的に支持される人気作家となった。代表作『楡家の人びと』『黄色い船』『どくとるマンボウ昆虫記』など。父は歌人で医師の斎藤茂吉。兄はエッセイストで精神科医の斎藤茂太。