作家プロフィール

近藤啓太郎

(こんどう けいたろう)1920~ 2002年、享年82。三重県出身。東京美術学校日本画科卒。小説家。エッセイスト。

戦後、千葉県・鴨川に移り、一時、漁師生活を送った後、1946年鴨川中学に図画教師として勤務する。その傍ら、1950年から同郷の丹羽文雄主宰の「文学者」に参加し、小説を書き始める。1952年、「遭難」を「早稲田文学」に発表して文壇デビュー。1956年「海人舟」で第35回芥川賞を受賞する。吉行淳之介、安岡章太郎との交流から“第三の新人”と目された。代表作に「飛魚」「盛粧」「黒南風」「冬の嵐」「海」や妻の癌による死を描いた「微笑」など、エッセイ「犬馬鹿物語」「楽に死ぬのがなぜ悪い」、など。鴨川を愛し、房総の漁師との交流生活など、文壇でも異色の傑物と評された。また日本画への造詣も深く、「大観伝」「近代日本画の巨匠たち」「菱田春草」「奥村土牛」など美術評論も手がけた。

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