高橋たか子
(たかはし たかこ)1932年(昭和7年)3月2日 - 2013年(平成25年)7月12日、享年81。京都府出身。京都大学文学部フランス文学科卒。同大学文学部修士課程修了。小説家。夫は小説家の高橋和巳。旧姓岡本、本名和子(たかこ)。
大学在学中に高橋和巳と知り合い、卒業の半年後に結婚する。大学院に進み、1958年に修士を取得。修士論文は「モーリアック論」。作家志望の和巳を、たか子が家庭教師や翻訳、外国人観光客のガイドなどをして家計を支え、加えて夫の原稿の清書なども精力的に手伝い、創作活動を支える一方で、自らも小説・評論を書き続ける。
1965年に鎌倉市に転居。1969年に夫である和巳が病に倒れ、たか子は献身的に介護するも、1971年、和巳と死別。その後、本格的に執筆活動に入る。
1975年に遠藤周作を立会人としてカトリックの洗礼を受ける。1980~1988年の間はフランスで修道生活を送りながら、日本との間を往復し、霊的生活と作家活動をおくった。1990年、母の介護のために京都の実家に戻るが、母の死後、茅ヶ崎市に転居、同地にて逝去。
主な作品に三原山での女子大学生の投身自殺を描いた『誘惑者』(第4回泉鏡花文学賞)のほか、『空の果てまで』(第13回田村俊子賞)、『ロンリー・ウーマン』(第16回女流文学賞)、『怒りの子』(第37回読売文学賞)、『きれいな人』(第45回毎日芸術賞)などがある。