作家プロフィール

田中小実昌

1925~2000年、享年74。東京都出身。東京大学文学部哲学科中退。小説家、翻訳家。

戦後の混乱期に風俗の世界に身を投じ、さまざまな職業を体験する。毛糸の帽子がトレードマークの田中は「コミさん」や「コミちゃん」の愛称で親しまれ、飄々ひょうひょうとしたユーモラスなタッチの中に人間の悲しさを描き、執筆活動のほか、テレビや映画出演など幅広く活躍した。
執筆活動は主に翻訳から始まり、カーター・ブラウンの推理小説などの、軽妙洒脱な訳文が注目され、次第に小説も発表するようになる。1971年「自動巻時計の一日」で直木賞候補となり、1979年に、戦中や終戦直後のできごとを題材とした「浪曲師朝日丸の話」「ミミのこと」で第81回直木賞を受賞、同年に父親のことなどを書いた短編集『ポロポロ』で第15回谷崎潤一郎賞を受賞した。
他に『幻の女』『海辺でからっぽ』『アメン父』などの作品がある。

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